中国故事成語 12 「杜撰」
中国語・中国文化

こんにちは、北京語言大学東京校です。
今回は中国故事成語「杜撰」についてご紹介します。とせん、ではなく「ずさん」ですよ。
宋の時代に、杜黙(ともく)という詩人がいました。この詩人定型詩を無視して自由詩を作り、型破りな方法で詩を作ります。
今なら自由詩というジャンルがありますが、その当時の詩は形式を重んじるので、彼の書いた詩はいい加減だ!大雑把だ!と非難されます。この「杜黙」と、「詩を作る撰」を合わせて、「杜黙詩撰(ともくしさん)」という四字熟語が出来上がりました。そういえば日本でも勅撰和歌集などで「撰」の字を使いますね。
この四字熟語から、「杜撰」という言葉が生まれたのです。
さてではどうして「とせん」、ではなく「ずさん」と読むのでしょうか?
「杜」は、現代中国語では dùという発音で、日本語的には(ドゥー)に近い音でしょうか。
漢字が日本に入った際の漢音(唐代の音)では「ト」、呉音では「ド」に近いた音として伝わりましたが、日本語に入る中で、どうやら漢字音が複合語の中で変化する濁音化(連濁)があったようです。
杜撰の「撰」は、漢音(唐代の音)では「セン」、呉音でも「セン」に似た音として伝わりましたが、その前の「と」が濁って「ず」になる現象が起こり、「とせん」→「ずせん」→「ずさん」と変化したようです。
もっと詳しいご説明がございましたら、本学までご連絡いただけましたら幸いです。
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