中国世界遺産巡り31 土司遺跡群
中国文化

こんにちは、北京語言大学東京校です。
今回は湖北省の世界遺産、神農架林区についてご紹介します。
土司制度って何?
土司制度とは、元朝以降の歴代王朝が辺境の少数民族を統治するために使った政治制度です。北西や南西の境界に接する地域で生活する、独自の文化を持つ諸民族のリーダーに「土司」という特別な官職を与え、世襲でそのポストを受け継いでいくことを認めました。元朝から清朝初期にかけて整備拡張されていきました。
何がすごいの?
各少数民族は中華王朝のシステムに組み込まれたにもかかわらず、貢物を納めて中央の権威を(形だけでも)認めさえすれば、彼らの独自の慣習や生活様式を継続して守ることができました。土司制度は、文化の異なる民族、パワーバランスに大きな差がある複数の民族が平和に共存するモデルとして評価され、当時の土司の姿が色濃く残されている遺跡群が、2015 年に世界遺産となりました。
どうしてなくなったの?
明清時代、政府の少数民族政策は方向を転換しました。土司を廃止して(「改土」)、科挙に合格して選抜された「流官」を中央から派遣して(「帰流」)、直接統治する「改土帰流」を行ったのです。特に雍正帝の頃には、多くの土司が、何かと理由をつけて、次々と廃止されていきました。各民族の独自の慣習が、中央のシステムにのみこまれていったのは言うまでもありません。
この記事は湖北省の世界遺産、神農架林区についてのご紹介でした。
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