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春節文化「春運」を紹介します!

北京便り
明日、2/11が中国のお正月「春節」です。

日本でもお正月前後は帰省や旅行へ行く人で交通機関が混雑することが社会問題になっていますが、
中国ともなればその規模は桁が違います。


(平常時の雲南省昆明駅 ※筆者2018年撮影)

中国も日本と同じく地方から大都市に進学・就職している人が多く、年末になると一斉に帰省チケットを買います。
この春節期間(約40日)の間に移動している延べ人数はどれくらいだと思いますか?


 

中国政府の発表では、2017年から2019年まで毎年平均30億人と言われています。
ただ一人が複数回利用した場合も全て含まれているので、正しい数は分かりません。
定説によれば一人3回利用していると言われており、実際に移動している人数は10億人と想定されています。

40日間と期間が長いとはいえ、10億人もの人数が動くことから、
ヨーロッパで起こった民族大移動と比喩され「春節民族大移動」とも呼ばれ、中国語では「春运」と言います。

この春運期間は旧暦の腊月十五〜翌年の正月廿五までとされています。
※腊月=12月 正月=1月 廿五=25日

40日間と日数は多いので日にちによってはチケットが取りやすい日程もありますが、
例年であれば学生たちが冬休みになった時期+春節休暇前後の数日はピークになります。
列車のチケットは中国では事前に販売されず、30日前にならなければ購入することができません。
このピークの日付に列車チケットを買おうとする人々がチケットを必死に購入しようとすることを「抢票」と言います。

また今年は移動自粛を促す動きがあり、帰省せず今住んでいる場所で春節を過ごす人を指す「原地人」という言葉が流行しています。
また市区町村が帰省しない人たちに向けて「红包(電子クーポン)」を配布する動きもあります。

春節といえば家族団欒という風潮がありますが、今年は例年と違う新しい春節の過ごし方を体験できるチャンスかもしれませんね。


■今日出てきた新しい中国語の単語一覧■
春 运 chūn yùn 春節期間に交通機関の利用者が多いピーク時期を表す単語
正 月 zhèng yuè  旧暦の1月
廿 五 niàn wǔ  旧暦の25日
抢 票 qiǎng piào チケット争奪
原 地 人 yuán dì rén 現住地で春節を過ごす人