中国故事成語 11 「包丁」
中国語・中国文化

こんにちは、北京語言大学東京校です。
今日は料理で使う「包丁」について紹介します。
日本語で「包丁」と書きますが、どうしてこの漢字を使うようになったのでしょう?
実は、この言葉の由来には、中国の昔話(故事成語)が関係しています。
中国の周王朝の終わりごろ、「庖丁」という牛を解体する名人がいました。これは人の名前ではなく、「台所の職人」という役職名です。ある日、魏という国の惠王が庖丁を呼び、その技を見せてもらいました。庖丁が牛をさばく様子は、まるで舞を踊るようで、動きは滑らか、力みもありません。刀もスムーズに動きます。
惠王が「どうしてそんなに上手なのか?」と聞くと、庖丁はこう答えました。
「長年牛をさばいてきたので、骨や筋の位置が頭の中に入っています。だから、骨と骨の隙間にそっと刃を入れるだけでいいんです。道具もほとんど傷まず、もう19年間研いでいません。」
この話は「庖丁解牛(páo dīng jiě niú)」という中国の故事成語になりました。
意味は、「物事の本質や構造を理解すれば、無駄な力を使わずに最も効率よくできる」という意味で、中国の学校の教科書にも掲載されるような有名な話になりました。
台所の職人を指す「庖丁」という言葉が日本に伝わり、やがて料理人が使う刃物を意味するようになり、漢字も「庖」から「包」に簡略化されて「包丁」になったのです。ちなみに、中国語で料理用の包丁は「菜刀(càidāo)」と呼び、「包丁」という言葉は使いません。
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