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中国世界遺産巡り33 周口店の北京原人遺跡

中国文化


こんにちは、北京語言大学東京校です。
今回は北京市の世界遺産、周口店の北京原人遺跡についてご紹介します。


発見の経緯
スウェーデンの地質学者アンダーソンは、北京で古い哺乳類の化石が「竜骨」として売られていることに興味を持ち、その出土地を探し出し、1923 年から発掘を始めました。そして、沢山の動物の化石に混じって人間の祖先のものらしい臼歯を発見しました。1927 年から中国人の学者も加わって本格的な発掘が行われ、ほぼ完全な頭蓋骨が発掘されました。


北京原人とは
北京原人の学名は「ホモ・エレクトス・ペキネンシス」です。北京原人を現在の中国人を含むアジア人の祖先とする考えがありましたが、ミトコンドリアDNA の系統解析により、現在では否定されています。石器の使用と、火の使用の可能性が認められ、また焼けた動物の骨の発見により、動物を焼いて食べる習慣があったとされています。


消えた北京原人
発掘当時の中国は内戦状態で発掘は困難を極め、1937年の日中戦争勃発をきっかけに発掘は中断されました。そして残念なことに、それまでに発見された約40 体分の化石は、日米開戦の混乱のなかで行方不明になってしまいました。戦後、発掘が再開され、不完全な人骨が1 つ発見されましたが、行方不明になった約40 体の化石はいまだに行方がわかりません。


この記事は北京市の世界遺産、周口店の北京原人遺跡についてのご紹介でした。

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