中国世界遺産巡り45 新疆天山
中国語・中国文化

こんにちは、北京語言大学東京校です。
今回は新疆ウイグル自治区の世界遺産、「新疆天山」についてご紹介します。
複数国にまたがる、それぞれの世界遺産
天山山脈は、中国・キルギス・カザフスタンの3か国にまたがる大きな山脈です。そのうち中国の新疆ウイグル自治区に属する「ボゴダ」「バインブルク」「クエルデニンとカラジュン」「トムール」の4つの地区が、「新疆天山」として世界遺産に登録されています。
通常、国境を越えて広がる自然遺産は、複数の国が共同で登録する「トランスバウンダリーサイト」となることが一般的です。しかし天山の場合は少し珍しく、2013年に中国側の「新疆天山」が登録され、翌2014年にはウズベキスタン・カザフスタン・キルギスによる「西天山」が別の世界遺産として登録されました。
同じ天山山脈でありながら、二つに分かれてそれぞれ世界遺産となっている、珍しい例となっています。
アンバランスで調和のとれた自然
新疆に広がる天山山脈は、東西およそ1,760kmにわたって続いています。雪をいただく山々や氷河、美しい森林、広大な草原、そして赤い岩肌の峡谷など、多様で雄大な自然景観が広がっています。
険しい山々に囲まれた場所からは、眼下にタクラマカン砂漠が広がる景色を見ることもできます。一方で、遠くにはウイグルの街の灯りが見えることもあり、自然と人の暮らしが隣り合う独特の風景が広がっています。
こうした一見アンバランスにも思える環境が、結果として天山の自然を守り続けているともいわれています。
仙女伝説
ボゴダ山の中腹には、半月形の湖「天池」があります。この湖のほとりには「西王母廟(娘娘廟)」が建てられています。
西王母は中国神話に登場する女神で、天界の女仙を統べ、宇宙や大地を司る存在とされています。また、結婚や子育ての守り神としても信仰されてきました。信仰する人々の中には、不老不死の力を持つ神として崇める人もいたといわれています。
天池の美しい景色は、古くから「夢の楽園」とも語られてきました。そのため、ここは仙女が住む場所だと信じる人も多かったそうです。
まとめ
新疆天山は、中国・キルギス・カザフスタンにまたがる壮大な山脈の一部であり、中国側の4つの地域が世界遺産として登録されています。雪山や氷河、森林、草原、峡谷、そして砂漠まで、多様な自然が共存するダイナミックな景観が大きな魅力です。
また、美しい天池と西王母にまつわる神話など、自然だけでなく文化や伝説も息づいています。雄大な自然と物語が重なり合う場所、それが新疆天山なのです。
この記事では、新疆ウイグル自治区の世界遺産「新疆天山」についてご紹介しました。
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